そんな感じで26時になり人は増えてきたし身体は疲れてきたし(全力で動くので長くはもたない)
明日は9時から授業があるのでそろそろお開きモードかと思っていたのだが、
「今日は帰りたくない。もっとお酒が飲みたい」
とブロンド紳士が言う。
いったい何が彼をお酒に走らせるのか。
いつも友だち思いのブロンド紳士のお願いを聞かないわけにはいかないので、
混みすぎたフットルースを離れてバーガーキングの向かいにあるクラブ、PLUSHへ。
ここは1リットルのピッチャーカクテルがたった5ユーロ
(本来は10ユーロだが店前でいつも5ユーロ券を配っている)
で頼めるのでお酒をガンガン飲みたいときには適している。
フットルースほど混んでいないこともいい。
ビッティーなスイス女性と英語が全くできないイタリア女性も一緒に4人で行く。
テキーラサンライズのピッチャーを頼むも一瞬でなくなったので、
ウオッカ&レッドブルのピッチャーを頼む。
これもわりと早くなくなる。
テキーラショットを7杯。ビール小瓶2本。ピッチャーカクテルを皆で3杯も飲んだブロンド紳士は
立つこともままならない。
しかしまだ飲みたい帰りたくないという。
「今日は女の子とキスしたいんだ」
という。
いつもは女の子に絡んだりしない紳士なのにいったいどうしたというのだ。
ビッティーなスイス女性とならキスできるんじゃないだろうか。
ブロンド紳士もブロンド紳士なりに酔っぱらった勢いでスイス女性にトライしている。
熱い抱擁をしたり疲れて座っているブロンド紳士にスイス女性がまたがって腰をなすりつける疑似セックスダンスをしたりはするものの、
口づけだけは避けるスイス女性。
さすがにブロンド紳士の親友であるブロンドチャラ男氏と昨晩おセックスしたばかりだし、
彼がいつクラブに来るか分からないので(彼は今日行方不明なのだ。あるいは今日このあとブロンドチャラ男氏の家に行くのかもしれない)
口づけはだけは控えているのだろうか。
そんな感じで時間はどんどん過ぎていきブロンド紳士はどんどん壊れていった。
手当たり次第にまわりの男女に絡んだりフラフラよろめいたり、
危なっかしいことこの上ない。
あまりにできた男だったのでわすれていたけれど彼はまだ19歳なのだ。
お酒の飲み方もまだよくわからないのだろう。
こういうときこそ年の功だ。
彼の面倒を見なくては。
保護者の気持ちになって彼の面倒を見ていた。
28時頃。
女の子が帰ると言ってくれたのでそのタイミングでお開きに。
イタリア女の子とブロンド紳士を家まで送る。
途中車に体当たりしようとしたりひかれそうになったり
道ばたに落ちている瓶を拾おうとするので腕をしっかり捕まえて彼を止める。
途中偶然にもブロンド紳士の彼女と遭遇し、イタリア娘とブロンド紳士を家まで送った後、
ブロンド紳士の彼女を家まで送る道すがら昨晩いったい韓国男との間で何が起こったのか話を聞く。
ここでは書けないけっこうひどいことがあったようだ。
まさに韓国のジャイアンである。
普通の男ならキレていると思うのだがブロンド紳士は優しすぎるのだ。
人に強く言うことができない彼はお酒に走ったのだ。
強引な人間が幅を利かせて優しい人間がつらい思いをする社会は悲しい。
成熟した社会は優しい人間こそが幸せに生きられるべきだと思う。
そんなことを考えながら自分の家であるパーチビルに戻るとフットルースが終了して道に溢れた人々が
クレイジーな感じでたむろしていた。
その中にちょっとゲイの香りがするフランス男とキス魔のフランス男とジャンプラマラケシュ行きのバスで隣だったちょい悪オヤジ風イタリア男(英語全くできない)がいたのでご挨拶して
フランス男としばし会話。
そしてブログを書いて就寝。
今日も疲れた。
しかし模範的語学留学生としては明日も一限(九時)から授業に出なければならない。
<続く>
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ブロンド紳士が初めて壊れた日
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